プロット:Oil and Water(オイル・アンド・ウォーター)
Oil and Waterとは?
カードマジックの古典的なプロットのひとつ。
赤いカード(ハート・ダイヤ)と黒いカード(スペード・クラブ)を、それぞれ水(赤いカード)と油(黒いカード)に例え、カードを赤と黒が交互になるように重ね合わせても、水と油のように分離して赤と黒のカードが分かれる、という現象のことをいう。
基本的には少枚数(赤3黒3の計6枚、赤4黒4の計8枚くらいが大多数)のカードを使って行うことが多い。
「混ぜた赤いカードと黒いカードが分離して分かれる」という現象自体は、Johann Nepomuk Hofzinser氏(ホフジンザーで覚えればいいよ)が一組のデックを用いて行っており、いわゆるホフジンザー・プロブレムのひとつであったりする。
少枚数のパケットで「赤いカードと黒いカードが分離する」という現象を最初に行ったトリックは、Walter Brown Gibson(ウォルター・B・ギブソン)氏の「Like Seeks Like」であるとされている。
「Oil and Water」という名称と演出は、Edward Marlo(エドワード・マーロー)氏が発表した作品が由来である。
「Oil and Water」というプロットの考案者は誰か?という論争がたまに発生するが、エドワード・マーローであると言って差し支えないであろう。
ホフジンザー/ギブソンの2つのトリックも歴史的に重要な手順であることには違いないが、演技を見ると「これはOil and Waterだ」と思えるものではないのだ。
- 1940年 Walter B Gibsonの「Like Seeks Like」が書籍『The Jinx 51-100』に掲載。
- 1953年 Edward Marloが「Oil and Water」を書籍『The Cardician』に掲載。
関連資料
- 『The Magic Way』 by Juan Tamariz(1988)
関連作品
- 「Agua y Aceite “Por Culebreos”」by Arturo de Ascanio
- 「Oil & Water」by Helder Guimaraes
- 「Tamariz’ Oil and Water」by Juan Tamariz
- 「オイルアンド421」by 松田(野島伸幸)
- 「水漏れ油漏れ」by 福田庸太