所感:「Messenger by 新沼 研&David Yoshida」

2020-06-20

Messengerとは?

現在は解散したマジック集団「A study In Secrets」通称「ASIS」から発表された、David Yoshida氏のポストカードを使ったマジック集。

所感

  • 色んな国のイメージをデザインしたイラストのポストカードが付属
  • 国の名前が見やすく表示されており、手品に便利
  • ポストカードの質が良い
  • 宛先面のデザインもしっかりしてる
  • 手順が微妙

国をデザインした専用のポストカードと、ポストカードを使用した3つの手順が解説された冊子付き。
冊子+ポストカード15枚+予備ポストカード20枚+封筒2枚が基本セット。

messenger

『現象』
シャッフルされたポストカードの中から1枚選んでもらう。
テーブルに置いてあった封筒に同じ柄のポストカードが入っている。
さらに選んでもらったポストカードの裏にはメッセージが書かれており、他のポストカードには何も書かれていない。

「1枚選んでもらう」の言葉の前に、「適当に持ち上げてもらったカードの枚数を数えてもらい、その数を利用した操作をしてもらって」という言葉が抜けている以外は説明の通り。
後は言わないでも分かるな?

another messenger

『現象』
15枚のポストカードの中から2人の観客に、各人覚えてもらった数字に従って、それぞれ1枚のイラストを覚えてもらう。
2人は偶然にも同じポストカードを覚えており、ポストカードの裏にはメッセージが記されている。

カップルに対して演じる、みたいな紹介文が強調されていたが不要だと思ったので消した。
「各人覚えてもらった数字に従って」の部分がやはりくせ者。
「持ち上げてもらった枚数」を利用する。
しかもそれを2人の観客に対して行う。

この作品集に収録されているトリックでは、観客に持ち上げた枚数を数えてもらうとき、演者は後ろを向いている。
普通そこまで頻繁に客に背は向けぬであろう。

せめてそれは1回に出来ぬか?

passenger

『現象』
ポストカード9枚を3×3に並べ、コインを1枚好きなカードの上に置いてもらう。
手紙を取り出し、その手紙に書いてある指示に従ってコインを動かしていくと、最終的に行き着いたカードが手紙に予言されており、そのカードの裏にメッセージが書かれている。

デビット・カッパーフィールドが演じた「オリエント急行」(麦谷眞里 著『即席マジック入門事典』に収録)を、最初の9枚の選択も完全自由にした作品。
選択をフリーにした分増えた操作が「数理感」を漂わせているように思えるが・・・。

最後に

手順は微妙だが、サインしたポストカードを観客へのお土産にするアイディアは良いと思った。
中でサインカードがデロデロになったペットボトルや、ぐにゃぐにゃになったフォーク等よりは、まともなお土産になると思う。

素材は良いと思う。


これ定価5000円なんですね。


ポストカードで35枚で5000円・・・?


ポストカードも、質の良いものは5枚で250円とかしますし・・・。

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