所感:「Pure Cup By TCC」
Pure Cup By TCCとは?
マジックの基本用具を数多くリリースしているTCCの手品用具。
カップ&ボールで使われるカップに似せた透明なカップが1個と、14分45秒ほどの解説(オンライン動画)とセットになっている。
1分くらいはトレーラー映像なので解説自体はもっと短い。
所感
まずはカップから。
透明なカップ(単純なコップとかじゃなく、カップの形状を模した道具)っていうのは素材としてとても面白い。
Jason Latimer(ジェイソン・ラティマー)氏の有名な透明なカップ&ボールなんかのように、透明なカップを使うトリックは今までもあったけど、形状は普通のコップだったんですよね。
カップ&ボールのカップと同じ形状で、そのまま透明になったカップ出てこいとずっと思ってましたはい。
ただ、販売しているショップとかを見ると綺麗に透き通ったカップに見えますが、実物はちょっと曇ってます。
まぁわたし個人としてはそこまで気になるレベルではないのですが、気になる人は気になるかもしれません。
そして解説について。
解説は基本的な技法が9種解説されており、サンプル手順的なものは無し。
一応解説されてる技法を並べればPVのようになったりはするのだけど、必要なボールをロードしたりするいわゆるギャンビットは語られておらず「まず1個パームしておく」くらいなので、手順を自分で考える必要があり、慣れていない初心者は戸惑うかもしれない。
こねこねと遊んでいる分には楽しいし色々と出来そうで、ポテンシャルを秘めているアイテムだと思いました。
「スポンジシステムと一緒に買うと良いで!」といった売られ方をしているのだが、確かに赤と緑のような2色のスポンジとか地味に入手が面倒だけど、スポンジシステムはさすがにいらないんじゃないかなぁと感じました。
通常のカップ&ボールやチョップ・カップなんかと合わせたり、種明かしっぽい演出でボールの移動を見せたり、色々な使い方がありそうで色んな人が考えた手順を見てみたくなるアイテムですね。
以下、解説技法についてちょろっと。
技法の前に
各種技法をやりやすくするための下準備。
マットの質によっては不要だけど、あーそんなことしてたのかーと。面白いですねー。
突然することになったとしても、容易に準備出来ます。
1:Appearance/vanish (Basic technique)
カップの中にボールが出現&消失。
基本テクニックらしい。
解説されている技法はどれもその傾向があったけど、マットはそれなりに広い方が良いです。
空間が狭いと色々制限されます。
2:Appearance of a ball in an empty cup
カップを振っていると中にボールが出現する。
そのまんまです。テーブルとか無くてもこれは出来ますね。
3:Shape and shadow change
ボールがカップの中へ一瞬で移動&中から一瞬で指先に移動。
個人的にこの技法がPure Cupの基本技法の中で一番好き。
4:Transformation
ボールが大きくなったり小さくなったりする。
カップに入れると大きく、取り出すと小さく。というコンセプトは感じ取れるんだけど、せっかくならもっと色々語ってくれればいいのになと思ったり。
5:Color changing ball (Two hands)
カップの中のボールの色が変わる。
地味に難しくないですかこれ。
6:Color changing ball 2 (One-handed)
カップの中のボールの色が変わる。
「パームしていたものをカップの中から出てきたように見えるムーブ」のような「ズレ」を感じるので単独で見たら微妙だと感じた。
ズレのある技法は流れの中でやったら気にならないことは多いけど、この技法はズレがかなーり大きい。
7 (無題)
ボールが増える。
なんというか、増やして後はどうすればいいだろうか。
PVだとその後に消失→消失と繰り返して全部消えて終わってるけども、ちょっと寂しい。
8:Single ball Vanish
ボールが消える。
基本的なバニッシュ。
両手をあらためているけど、スポンジシステムにあったプロとは別法。
360°どこからみてもクリーン?とかいう触れ込み。
嘘じゃない気はするが、なんか違うくね?
9:Touch Vanish
ボールにカップを被せた瞬間にボールが消える。
非手品人からも秒で種を当てられそうな感じだけど。初見はビジュアル。