テーブルマナーはいつからどうして生まれたのか？【VOICEROID動画】
Origin of table manners
フランス料理のような高級料理を食べるときの作法、テーブルマナーが一体いつどうして生まれたのかを調べたので解説動画にしました( ˘ω˘ ）
ニコニコ動画にも投稿しているのでそちらでも視聴出来ます→ニコ動の動画ページ
ゆき
マナーの起源
先史時代(資料などが残っていない時代のこと)の人類、原始人は少ない食料を手に入れるのに必死でマナーどころではありませんでした。
この頃は、入手した食料を一人で隠れて食べていたとされており、定住せず放浪しながら、狩猟によりその日の糧を得ていたと考えられています。
それが紀元前9000年頃になると、近東で農作業が行われるようになり、1箇所に定住し共同体を作って生活するようになりました。
共同体が出来て人が複数集まれば、おのずと一定のルールが生まれるもの。コミュニケーションを円滑にするため、マナーのようなものが出来始める土台はこの頃に発生しました。
そして紀元前2500年頃、古代エジプト・イセシ王時代に、現存する最古のマナー本ともいえるものが登場します。この「プリッセ・パピルス」と呼ばれる指導書は、宰相であるプタホテップが当時のエジプトの青年に向けたもので、その内容は
「人々と一緒に食事をする場合には、目上の人に従いなさい」
「皆が笑うときには、あなたも笑いなさい」
「食事の席では決して自己主張することなく、上に立つ人の見方で物事を見なさい」
『Prisse Papyrus』より
といった、人と人とが付き合っていくのに必要な、要約してしまえば「空気読んで上の者を立てろ」って内容でした。
ただこれはは、マナーについての内容ではありますが、現代でいう「テーブルマナー」の類には触れていません。
肝心のこの頃の食事の仕方はというと、基本的にまだ「手掴み」でした。
それから2500年ほど経ったいわゆるローマ時代。
紀元前27年付近の年代から、テーブルマナーの始まりのようなものが見え始めます。
依然として食事は手掴みではありましたが「上品な人は薬指と小指を使わずに食べる」という謎の作法が生まれました。
ただこのマナーは、かなり長きに渡って浸透していたようで、1530年に書かれたマナー本の中にも「きちんとした席では、必ず3本の指で食べること。上流階級かそうでないかはこの点で見分けることが出来る」と記載されていました
テーブルマナーの起源とフォーク
テーブルマナーに深く関わるフォーク、実はスプーンやナイフと比較するととても歴史の浅い食器でした。
食事用の小型フォークというのが登場したのは11世紀、1000年代のイタリア。
ただ、残念なことに登場初期のフォークは「神の恵みである食物に触れていいのは、神の作り給うた人間の手だけである」という理由で特に聖職者から嫌われており、普及するのは登場からさらに数百年後になります。
ではそんなフォークはいつから「普通」に使われるようになったのか？
それは18世紀のフランス、フォークが登場して実に7世紀も経った後、18世紀のフランス、1789年にフランス革命時に起こります。
革命家たちは「自由・平等・友愛」を掲げ、支配階級に対して反抗の意思を示すようになりましたが、そうすると支配階級の人間たちは、平民との身分の違いを強調するための行動を示すことが多くなったのです。
その行動のひとつに「こぞってフォークを使い始めた」というのがあったのです。
フランス革命期に、突如としてフォークは贅沢と上品と地位のシンボルへと変わり、例え3本指であろうと、直接食べ物に触れるのは下品な行為であると貴族たちは平民を、今までの習慣を、蔑みはじめました。
そしてひとりひとりに対して「小皿に乗った料理」が出されるというスタイルも、このときにはじまったものです。
このときまでは、料理は大皿に盛られ、ナイフで切り分けたら手掴みで食べるというのが普通でした。
こうしてフランスではテーブルマナーが生まれ、その後一般市民にも浸透していき、さらにはイタリア、イギリスへと波及していったのでした。
上流階級と平民との確執が、テーブルマナーが生まれるきっかけだったんですね。
高級料理を食べる機会はそうそうありませんが、コロナ禍での巣篭もりによって、結構色々なものが冷凍食品として売られ始めたり、宅配サービスみたいなのが増えたみたいですね。
わたしはもっぱら出前館かウーバーイーツですけど、中華料理の冷凍セットなんかは食べましたね。美味しかったのですが、贅沢を言うならば量を、量をもうちょっと増やして欲しい・・・って思いましたが。
あー家だとマナーとか気にしなくて良いから楽だわーーーなんて思いながら、お家で高級料理でも食べてみてはいかがでしょうか？
ゆき
