所感:「At the Table Live Lectures 6(November 2014) – Bizzaro」
At the Table Live Lectures 6(November 2014) – Bizzaroとは?
2014年11月に行われたライブレクチャーのBizzaro(ビザーロ)回。
色々な国のTVに出ていたりするOptical Illusionistを自称するマジシャン。
日本のTV番組でも演じられた、お菓子の「オレオ」のクリームが徐々に増えていったりするマジックの考案者、といったら分かりやすいだろうか。
DLC、DVD、他のマジシャンのレクチャーも一緒になったDVD5枚組セットがあり、「6」はセットDVDに割り振られたナンバーである。
所感
- 冒頭に14分ほどのショー、その後解説のスタイル
Oreo Box
オレオの空き箱を組み立てると中から本物が出てくる。
きっとオレオ好きなんだろうなぁ。
オレオに限らず、長方形の箱に入ったお菓子であれば演じれる。
あ、事前に工作とかが必要である。
お菓子を使ったマジックを演じるならばオープニングに演じるのが良いと思う。
コアラのマーチみたいな六角柱の箱でも行けそうな気はする。
Appearing Sprite Bottle & Cap
ハンカチの中からスプライトのペットボトルが出現。
ボトルにはキャップがついてないが一瞬で出現、その後、キャップを外してもいつの間にか戻る。
ハンカチからの出現は特にホルダー等は使用していない。
デビッド・ストーンの「スプラッシュボトル」を始めとした凝った?ロードをするのに慣れてしまっていましたが、こんなシンプルなロードもありだなぁと思わされました。
ハンカチにはスプライトのボトルがデザインされてますが、自作のようで使うハンカチの材質についても触れていました。
ペットボトルのキャップが何度も戻る部分はギミックですが、まぁ簡単に作成は出来るレベル。
Silk Thru
ホワイトボードに書いた赤い丸をシルクが貫通して通り抜けます。
よく見るとホワイトボードの手作り感がすごい。
仕組みを説明してくれてはいるが「こんな感じになってるんやで」程度なので、作成するつもりの人は、まぁ頑張れ。
Disappering Nose
くしゃみをすると鼻が取れます。
子供だましのネタを若干本気を出してやってみました。と言わんばかりに使用する道具に力が入っている。
作れる人には作れるが作れない人には作れない。
石膏で自分の顔の型を取ったことがある人なら余裕だろう。
顔の型って、近年だと石膏使わないでも3Dスキャナと3Dプリンターで作れるらしいですね。
技術の進歩はすごいです。
解説時にやっていた顔が無くなるやつの方が個人的には好きだった。
鼻だと何やってるかちょっとよく分からないんですよね。
キッズショーだとすごいウケるんじゃないでしょうか。
How to Make a Bottle & How To video
ミニチュアボトルの作成の様子。手品ではなく作業映像。
作り方ではなく、職人が物を作っている様子を眺めるドキュメンタリーだと思ってもらえれば。
観ても同じものは作れない。あの材料なんやねん。
既存品をバーナーやドリルやダイヤモンドカッター等で加工、塗装とかして別のものに変わっていく様子を楽しむのだ。
Invisible Knot
マジで何がしたいのかよくわからない。
何かをリール的なサムシングでアレする。
ショーでやってたの見逃してるのかなぁ→いや、やってないやん
演技映像はどこだ。
Soft Spot
折れ曲がりストロー2本をフック状に曲げて引っ掛けるが貫通して抜けます。
機構は面白い。
ストローではなくて、もっと大きいオブジェクトでやれば良かったのではないだろうか。
Salt Shooter
筒から物が飛び出してくるギミックの紹介。
ショーでも確か使っていなかったと思うのだが、もしかしてやる予定だった演技をしていない感じであろうか?(ちゃんと聞いてないの)
Card To Player
観客の選んだカードをCD音源に合わせて当てようとする。
途中でCDの音が止まりトランプの中からCDのディスクが出現。
CDラジカセを開けると、中には観客の選んだカードが入っている。
準備が面倒だが非常にインパクトのあるカードマジック。
あるギミックの作成に思いがけない道具を加工して使っていた。なるほど。
また、この手順でCDをケースから取り出す際に、ケースから岩(音楽のロックとかけてる)やお菓子を取り出すという茶番を行っているのだが、取り出すアイテムをセットした状態で観客の見える位置に置いておくギャンビットのアイディアが面白かった。
magic & Rubber Items
取り出し用のゴム製品の紹介。
ビールが入っているように見えるジョッキやアイスクリーム、サンドイッチ、食パン等、本物そっくりのゴムアイテム多数。
すべて自作したもののようで、作り方を説明してくれている・・・ようなのだが口頭での説明が多い。辛い。
これを見て作れるようになる人は、元々似たことをしたことがある人だと思う。
作れるようになったら色々出来そうなんですけどね。
Electronica
電子機器ギミックの話。
ショーで何故か風車回してたんですけど、あれも手品道具だったんですね・・・。
ショーのときちゃんと動いて無くね・・・?
Vacuform
プラスチックのシートを簡単に真空成形出来る道具の紹介。
シェルが簡単に作れるようになりますね。
これ日本で売ってる・・・?
Outro
「Creative Bullets」という10pほどのpdfをダウンロードできるURLを教えてくれます。
2020/2/2時点ではまだダウンロード可能。
こういうのは気がつくとダウンロード出来なくなってたりするので注意ですね。
クリエイティブなパーフォーマンスを行うための理論書です。
今回のLive Lectureの本体。
最後に
ギミックで完全武装したおっちゃんが行き着く最終形態といった印象。
最初に行われているショーはノリがキッズショーなのだが、大人相手にキッズショーをするとどうなるか?の見本が見れる。
まばらな拍手が本当に辛い。
自作した道具のクオリティや端々に光る巧妙なサトルティなど、侮れない部分が多々見られるのだが、今回のレクチャーは微妙だったと言うしか無い。
途中で「オレオ」のクリーム部分を型どった小道具でスリーフライをする、というアイディアを話していたのだが、空箱からオレオ出して、売りネタの「Overstuft」(オレオのクリーム部分が徐々に増えるネタ)を演じ、クリーム外してスリーフライの流れは十分面白いと思うのであるが、ショーでそういうのやってくれればよかったんじゃないかな!?と残念で仕方ない。
*「OVERSTUFT」のPV 今回のLive Lectureには収録されていない
わたしはそういうのが見たかった。
レクチャーの大半を占める道具作り関連の話であるが、元々工作が好きな人であれば「こういうのもあるのか」という発見があって面白いかもしれない。
工作しない人からだと、必要な道具や手間が多すぎて参考に出来る部分がないと思う。