マジケ関連品所感:「POEM by 谷英樹」
POEM by 谷英樹とは?
マジッククリエイター谷英樹氏(サークル名:谷こざわ)がマジックマーケット2020で頒布したトリック。
「Prediction in Ordinary Envelope Method」の頭文字を取って「POEM」なんだそうな。
IBM大阪リング機関誌『スベンガリ』の24号に掲載されたものと、25号掲載予定の原稿をベースに改定したもので、そちらをすでにお持ちの方、25号も入手する予定やでという方は、購入の際注意すべし。
ただ『スベンガリ』掲載の原稿とは
- エキボックに触れている
- 写真や図がカラーで見やすい
- 実演動画へのリンクがある
といった点で異なる。
2021年追記
マジックマーケット2021春において再販されるとのこと。
サークル名は2020年開催時とは異なり「TANISHImagic」から。
所感
基本原理
紹介文にある通り「普通のポチ袋に3通りの予言を仕込む方法」である。
ポチ袋は本当に普通のものであり仕掛け等は必要なく、ハンドリングで上手くやる系という表現が近いと思う。
だが、実演を観る限り動作は非常にフェアで、観客にポチ袋の中から予言の紙を引っ張り出してもらえる・封筒をひっくり返して紙を滑り落とすという動作が、非常に良いサトルティとして機能していると思いました。
ポチ袋とは言っているが、仕組みを理解すれば大きい封筒でも大丈夫。
ワンデックを使ったPOEM
組み合わせて出来たカードが、封筒の中の予言の紙に記さている。
POEMを使ったシンプルな予言。
エキボックを行う際の違和感を持たれにくくするための注意点は参考にしておきたい。
デック側はレギュラーなもののある程度準備が必要で、現象に対して手間が大きいような気もする。
三色予言
マーチン・ルイスのテクニカラー・プレディクションをPOEMで。
赤が選ばれたので赤い封筒を開けると『赤が選ばれる』と書かれている。
念の為他の封筒を開けてみると、青の封筒には『青は選ばれない』と書かれており、緑の封筒には『緑と青は選ばれず、赤が選ばれる』と書かれている。
マーチン・ルイスの名作をPOEM(普通のポチ袋)で実現。
効果は変わらない。つまり名作だ。
POEMは基本ポチ袋で行うが、仕組みを理解さえすれば大きい封筒でも可能なので、サロンなどで演じる場合は大きめの袋を使うなり作るなりすれば良い。
マーチン・ルイスの手順を知らないなら、これ知っておけば良いと思うぞ(ちなみにわたしはむかーしに観たはずなのだが、まっっったく覚えていません、比較できません)。
原案で谷氏が少し物足りないと感じた箇所が変更されており、徐々に盛り上がるようになった構成にも注目です。
最後に
三色予言が気に入りました。サロンで演じるときこれやる。
マルチプルの予言が出来る封筒は今までもいくつもありましたが、普通の封筒・ポチ袋で行えて、出てきた予言は調べられる(封筒は不可)面白い原理だと思いました。
あとは既存の似た原理との違い・メリット・デメリットを理解し、色々な使い方を模索出来たら楽しそうです。
メンタリストに与えてみたい面白い餌でした。