所感:「Bill Goodwin Lecture Note -Japan Tour 2015-」by Bill Goodwin
「Bill Goodwin Lecture Note」とは?
Bill Goodwin氏が2015年に日本ツアーをした際のレクチャーノート。 カードマジック5種、カード技法2種を解説。16ページ。
所感
Pickpoket Collectors
コレクターとトランスポジションを複合した非常にユニークな現象。
だが観客のカードがコレクトされた状態はカウントでしか見せれないため、好き嫌いが分かれるところである。 コレクト部分を省いて、ポケット内のカードとキングの入れ替わり現象として演じた方がすっきり見せれる気がする。
Hofzinser Under Cover
ホフジンザー・プロブレムのひとつ、「ロスト・エース」のバリエーション。
上手く演じれればかなりスマートに見える手順。4枚のエースを置ける空間だけあればいいので、立った状態でも演じやすい。
Bison’d
2枚の黒いQにサンドイッチしたXカードと、Yカードが一瞬で入れ替わる。
クイッキーでビジュアル。良い小ネタです。
Optics
ラリー・ジェニングスの技法「オプティカル・アドオン」のアイディア。 使用できる状況が狭まり難易度が少し上がるが、抜き出した時点でスイッチが完了しているため、デックのトップに一度乗せる必要がなく即座にカードを示すことが出来る。
Optical Transformation
観客に適当に選んでもらった4枚のカードが、まとめて4枚のエースに変化する。
準備なし、テーブル無しで演じられる。難易度は高め。 終了後、デック内に「ゴミ」(向きの違うカード)が残ってしまうが、利用しやすい残り方をする。 「ゴミ」を利用した別の演技に繋げるアイディアの紹介もされている。
Alterrations
「ミラスキル」のバリエーション。
セットアップが面倒になり制約が増えているが、2段目では丸々1段目の操作を繰り返すのではなく、赤/赤と黒/黒に分けたパケットで行うことで演技時間を短縮し、「ハートとダイヤ」・「スペードとクラブ」の枚数差をそれぞれ予言する。
Windmill Pass
ファンする動作で入れ替えの動きをカバーしたパスの解説。 ファンをよく広げる人に向いてる。
最後に
ギミックもデュプリケートも使わず、レギュラー・デックでスライトをごりごり使う手順を求める人におすすめ。 ラッピング等の技術は使わず、立った状態でも演じやすいものが多い。
ただし、氏のDVD『Reflection』を観たこと無いのであれば、このノートを買ったところで演じる気にはならないと思うのでまずDVDに手を出しましょう。
『Reflection』を観て気に入った人へのおかわりポジション。