所感:「Sandwiches」by Tony Chang
「Sandwiches」とは?
Tony Chang氏のDLコンテンツ。約52分の解説動画。
カードマジック、サンドイッチカードの手順を2種解説。
所感
- バックビューでのスロー映像もあるので分かりやすい。
- レギュラー・デックのみ、ギミックなし、スライトオンリー。
- 高難易度。
PART Ⅰ「SANDWICHES FOR MERE MORTALS」
トップに置いた2枚のクイーンが静かに消失し、突然出現すると同時に観客のカードをサンドイッチしている。
5つのフェイズに分けて段階的に解説しているため理解しやすい。
- THE CONTOROL
- LNGITUDINAL SWIVEL STEAL
- VANISHING THE QUEENS
- THE REVELATION
- FINAL THOUGHTS
「THE CONTOROL」のフェイズでは、Dan Buck(DAN&DAVE)の「DMB Spread Control」がかなり詳細に解説されています(コンビンシング・コントロールに似たコントロール)。
このコントロールが解説されている他の資料には、DAN&DAVEのDVD『The Trilogy』(トリック「SUBWAY」内)や、 Franco PascaliのDLコンテンツ「DMB Spread Control V2」がある。
『The Trilogy』で観た際は解説がざっくりしすぎており、「コンビンシング・コントロールでいいや」とスルーしていましたが、Tony Chang氏の解説を観たらやる気になりました。
Franco Pascali氏ののDLコンテンツ「DMB Spread Control V2」は、残念ながら未見です。
続いて2枚のクイーンの消失を「LNGITUDINAL SWIVEL STEAL」と「VANISHING THE QUEENS」の2つのフェイズに分けて解説。
丁寧且つバックビューからのスロー映像もあるので理解出来ない、ということはないでしょう。
ただ、難易度はかなり高いと思います。
クイーンが出現して当てるフェイズである「THE REVELATION」。
最初に解説を観たのはかなり前(この記事を書いてる10年前位)だったのですが、その時に解説を「勘違い」しており、出来ずに諦めていました。
この記事を書くにあたって再視聴した際に気づき、問題なく出来るようになりました。
ここでもし躓くような事があれば、わたしと同じ「勘違い」をしている可能性があるので、じっくり視聴し直してみてください。
ズムーズに出来るかどうかは別ですが、べらぼうに難しいものではありません。
全体的に難易度が高いですが、良い手順。
クイーンの消失と、クイーンの再出現はともに非常にビジュアルで目を引きます。
また、コントロール方法はスムーズに行えればマジシャンでも余裕で引っ掛けれるポテンシャルを持っているのでおすすめします。
PART Ⅱ「SANDWICHES FOR YOUR MOM」
トップとボトムに置いたクイーンが消失して、複数枚のカードをサンドイッチする。
次の瞬間、サンドイッチされていたカードが1枚だけになりそれが観客のカード。
4つのフェイズで解説している。
- THE CONTOROL
- MALONE SHIFT VANISH
- THE REVELATION
- FINAL THOUGHTS
観客から観た印象は基本的にPART Ⅰと同様で、一度消失してから再出現時に観客のカードを見つけるサンドイッチ現象だが、複数枚から1枚に絞る現象を挟んでいるためプレグレッシブ・サンドイッチ(もしくはサーチャーズ)現象と呼ばれるものになっている。
MALONE SHIFTによるクイーンの消失と、サンドイッチされたカードがビジュアルに1枚になる瞬間は非常に目を引く。
PART Ⅰと比較すると、こちらの手順の方が習得はしやすいと思う。
最後に
かなりの技術力を要求される2手順。
分かりやすく解説はしてくれているが、習得は困難。
スローで見せてくれているので動き自体はわかりますが、ピンキー・カウントやカルなどの基礎技法については出来る前提で話が進むので初心者は注意。
練習嫌いな人にはおすすめできないが、逆に練習大好き人には良い具合に刺さりそうである。
解説されているコントロール等はどれも、一度習得出来てしまえば他のカードマジックにも応用しやすいので練習する価値は十分にあり。PVを観て気に入ればどうぞ。