所感：「Passion by Bernard Bilis」Disc1
Passion by Bernard Bilisとは？
フランスを代表する大御所Bernard Bilis(バーナード・ビリス)の4枚組DVD。
一部スポンジやロープを使ったマジックも収録されているが、基本ほぼカードマジック。
EMC(Essential Magic Collection)から出ているDVDシリーズは、今まで日本語字幕がついているものが多かったが、この作品には日本語字幕がないので注意。
ここ→Disc2
所感 Disc1
Cut Card
サインカードをカッターで斜めに切った後に復活する。
ギミックが必要だが容易に作成可能。
演技のときのみ密かに取り出してデックに付け加えればよいので演じやすい。
氏が長年演じている作品だそうな。
DVD『Stars Of Magic #5 (Bernard Bilis)』にも同作品と思われるものが収録されているので、本当にお気に入りなのでしょう。
Four Jorkers
4枚のジョーカーを使った裏面のカラーチェンジ手順。
現象自体は地味なのだが、カラーチェンジに珍しいムーブが使われている。
エンドクリーン。どこで処理をしたのか気づきませんでした。
Go to see if I’m Here
2枚のジャックの間に謎のカードを挟んで置いておく。
その後観客に1枚選んでカードにサインしてもらいデックに戻す。
ジャックに挟んだ謎のカードを見てみると、デックに戻したはずのサインしたカード。
いわゆるサインドカードの手順。
実演ではしれっとやっているが、中々にエグい操作をしている。
それ以外の操作も色々と参考になる部分が多い。
Escapology
3枚のカードで行うハンカチを通り抜けるカードの手順。
1枚目はよくある通り抜け。
2枚目は、2人の観客にハンカチの四隅を持って広げてもらい、ハンカチの下から上へ貫通する。
3枚目は、カードの真ん中部分だけがくり抜かれて消え、マットの下からくり抜かれた部分だけ貫通する。
ちょっとしたギミックを使用する。
長めの手順を演じる際は、この手順を参考にやってみたい。
3枚目の貫通はちょっと自分には合わない感じであったが、ルイス・オルメドの手順のような現象がいいかなぁと。
Visiting Card
選んだ3枚のカードと、3枚の白い予言のカードを使った手順。
予言が浮かび上がったり、予言の紙に書かれた枚数目から出てきたり、破いたカードが予言のカードに復活して挟まれていたり。
3枚選んでもらう長めの手順。
予言の白い紙は一度用意してしまえば使い回せる・・・と思ったが、手順の中で1枚折るので1枚ずつ演技のたびに消費していく感じ。
あとはカードを破くパートがあるのでそこも消費が発生する。
なんというか構成が見事ですわ。参考になる部分ほんと多いです。
Invisible Palm
シンプルなインビジブル・パーム・エーセス(オープン・トラベラーズ)。
現象自体はシンプルなオープン・トラベラーズ。
ただ、超上手いだけじゃよ。
興味深いムーブのオンパレードなのだが、どれも中々エグい。
そういえば4枚目の飛行で、デックを取り上げずに行いはじめたの誰でしたっけ・・・マーロー？
この手順は取り上げずにやってます(マーローの手法だって言ってました)。
Impossible Center Deal
エースとクイーンを交互に並べてデックの中に戻し、エースだけをセンターディールで配るギャンブルデモンストレーション。
ギャンブルデモンストレーションが好きな人はやれば良いと思うよ！
見た目よりは簡単だと思うけど・・・。
Boxed Center Deal
デックを箱の中に入れた状態で、観客のカードをセンターディールで出す。
ちょっと何言ってるか分からないけどそんな現象です。
氏が演技で使用しているトランプの箱に四角い穴(窓)が空いていて、あーいうデザインのデックもあるんだなーと思って見ていましたが、箱の穴は自分で空けていたようです。
穴からボトムのカードが見えているので、選んだカードは間違いなく中にあると示せるとかそんな用途。
どう考えてもあれでしょ・・・？どうせあれでしょ？と思っていましたが、違いました。
Interview 1/4
家族の話や、カジノの養成学校・カジノでの話。
Disc1まとめ
とりあえずDisc1を観た印象は「頭のおかしいスライト力を持ったおっさんが、観客を皆殺しにするためにギミックも容赦なく使って騙しに来る」です。
若い頃から絶え間なくスライト研鑽し続けるとあんなんなる。という見本でしょうか。
ただスライト力うんぬんいうと、技法に頼った力技みたいに思ってしまうかもしれませんが、手順の構成やらタイミング等あらゆる部分で見事です。
参考にしたい箇所満載です。
Disc1に収録されている作品は、大人数の前でショーとして見せるための作品がメインに収録されているので、長めの手順を探している人は参考にしやすいと思います。
またカーディシャンには、とりあえずおすすめできます。
どうせゴリゴリのスライト好きでしょ？|Д｀*)
