At the Table EXPERIENCE Vol.8(JANUARY 2015) – Paul Gertnerとは?
murphy’s magic主催のオンライン・ライブレクチャー、2015年に入ってから「At The Table EXPERIENCE」とタイトルが変わったようで、合わせてDVDのパッケージもデザインが変更されています。タイトルが変わって一発目はPaul Gertner(ポール・ガートナー)氏。
氏の代表作であるDVD『STEEL & SILVER』シリーズは、スクリプト・マヌーヴァ社から日本語字幕版が出ているのでおなじみの人も多いのではなかろうか。
(『STEEL & SILVER』は本とDVDで同タイトルのものが出ているが、日本語版が出ているのはDVDのみ)
所感
Steel & Silver
氏の代名詞であるカップ&ボールの手順。
観たことない人は探せば色んな所にアップされてるから見ればいいと思うよ。
音によるサトルティとかクライマックスは圧巻ですねー。
演技は序盤だけど、解説は結構あと(「21」というトリックのあと)になる。
DVD『スチール&シルバー vol.2』にも収録されております。
Familiar Ring
指輪と4枚とSを使う手順。移動はすべて観客の手の上で起こすことになる。
指輪を使うことによって、1枚目のコインの移動も観客の手の上で起こしつつ、移動の瞬間が周りの人にも音で伝わるようになってるのはいいですね。
現在の感覚でいうと捻りはないが、演じるには十分な手順。
DVD『スチール&シルバー vol.1』にも収録されております。
The Classic Force
クラシック・フォースの解説。
Those Are The Aces,Those Are Not
二段構成のビトウィーン・ユア・ザ・パームとかパーム・オフに類する現象。
2段目のクライマックスなんかはまだ変更する余地とかはあるものの、全体的にこーなんというか安定してるとか言うか、観客の疑念が挟まる余地はないなー上手いなぁと。

ゆき
Library Card
ひとつのページと1枚のカードを選んでもらい、本をパラパラしてる中にカードを弾き飛ばすと、選んだページに選んだカードが挟まっている。
ブック・テストとカード・スタブを同時やる感じのトリック。
派手だしサロン・パーラーくらいの規模でも映えると思う。カードが散らばるのでクライマックス用にはなると思うけど。
使用する本はリフルしやすいソフトカバーの本、文庫本くらい小さいと多分不都合が生じると思うので、B5くらいサイズはあったほうが良さげ。
Copper & Silver Thru Handkerchief
その後、抜き出した1枚をまた貫通させて中に入れる。
コインとハンカチがあれば演じれるので、これは覚えておきたい。
500円や100円とかの小さい硬貨でも演じれるし、チャイニーズ・コインとかでも問題なし。
シンプルな良作。
21
合計21を目指してカードを引いていくが、22でバーストしてしまう。
だが今まで引いたカードを見てみるとすべてAになっている。
ブラックジャックからの突然ポーカーになってしまうギャンブル・デモンストレーションあるあるな構成。
ブラックジャックのプレゼンに合わせるための部分が、まーなんというか微妙な感じなことは否めない。
観客がブラックジャックにめっちゃハマっている。みたいな状況でも無い限りは、これを演じる意味はないかなーと。
Unshuffled
これも氏を代表するトリック。
日本だと、セロ氏がTVの地上波で演じて有名にしたことがあるんやで。
特に言うこともない。名作である。
これをさらに進化させた「Unshuffled Kicker」も出ましたね。
obvious,Interesting or Amazing
ひじょーにシンプルなトリック。
そういえばシェーン・コバルト氏の「ビジブル・デック」の一段目を思い出すフェアさである。

準備がちょっといるが、よく考えるとみんな大好きシカゴなんちゃらと同じ構成なので、気に入れば演じる機会は結構あるのかもしれない。
バックの変化はないが、エキストラなしのスライトで演じるバージョンも解説してる。
あの技法、面白いんだけど実践で使ったことないですね・・・。
エキストラなしverの難易度はお高め。ノーマルverはかんたん。
4 King Surprise
抜き出した4枚のうち1枚が観客のカードに変わり、他の3枚は同ランクのカードになっている。
上手く演じれば大体名作。なのだろうな・・・やっぱり。
構成自体は多少ゴタゴタした部分がある気はするのだが、氏が演じると気にならないんですよね。
クライマックスでの示し方、あれはずるいよなー驚くよな―と、エキボックの強さを身にしみて感じました。
Stop and Stare
これは、まーうん。って感じ。
ピークで選んでもらったカードが消えるのだが、消失は「ピークした観客にデックを渡し、1枚ずつ表向きに配ってもらうが覚えたカードが出てこない」という演じ方。
なんというか、傍から見てると覚えたカードが何かよく見えないし、ダラダラワンデック全部配ってる時間が本当にしんどい。
ピークのような選ばせ方と、時間のかかる消失は組み合わせてはいけないなぁと感じました。
消失の手法自体は良いと思いますが。
Tripple-Die-Lemma
帽子とダイスで行うベンソン・ボウルの手順。
演技のみで解説はなし。
解説が欲しい人はDVD『スチール&シルバー vol.1』に収録されてるで。
カップ&ボールの手順でも度々行われている「音」に関わるサトルティ(カモフラージュというべきか)は他にも色々応用が効きそうですね。
最後に
当たり回。
カッコいい!みたいなトリックはないかもしれないが、なんかこー良いマジックを観た。って感じがします。ザ・名人、ですね。
トリックは凝ったものから、「抜きの美学」を感じる軽いものまであり、好みのものが多かったです。
「Steel & Silver」なんかは見たらすぐやりたくなってしまいますけど、やったところでポール・ガートナー氏の真似にしかならないだろうことがやる前からひしひしと感じてしまうのが辛いところ。
DVD『スチール&シルバー』を見返したくなりました。

ゆき