ドーナツの穴はいつ空いたのか?【VOICEROID動画】
Origin of donuts
ドーナッツが生まれた経緯や名前の由来や、なぜ穴が空いているかなんていうことを動画にしてみました。
ニコニコ動画にも投稿しているのでそちらでも視聴出来ます→ニコ動の動画ページ
ドーナッツの元になったお菓子
ドーナッツの原型と言われてるものは16世紀1500年代のオランダで生まれました。
olykoek(オリークック)と呼ばれたそれは「油で出来たクッキー」という意味であり、一口大の揚げパンのようなもので、上には胡桃が乗せられていたそうです。
現在ではこのお菓子はオリークックから、オリーボーレンという呼び方に変わっていて、オランダやベルギーの伝統的なお菓子として愛されています。
ただ今では、胡桃は乗せなくなったそうです。
ヨーロッパからアメリカへ渡る
17世紀1600年代のはじめ、Pilgrim Fathers(ピリグリム・ファーザーズ)と呼ばれるアメリカへ渡ったイングランドの清教徒たちによって、北アメリカ大陸に伝えられることになります。
ピルグリム・ファーザーズ(Pilgrim Fathers)は、イングランド王兼スコットランド王ジェームズ1世による弾圧を恐れてメイフラワー号に乗りアメリカに渡ったイングランド(イギリス)のピューリタン(清教徒)たちである。「Pilgrims」は「巡礼始祖」の意味。
by Wikipedia
アメリカのニューイングランド地方に渡ったオリークックは、その材料である生地(Dough)と胡桃(Nuts)から名前を取って「Dough Nut(ドーナッツ)」と呼ばれるようになりました。
ただ今では、胡桃は乗せなくなったそうですが。
そしてアメリカ大陸にドーナッツが伝わってから200年ほどは、真ん中に穴は空いていませんでした
ドーナッツに穴を空けた理由と人物
ドーナッツに穴が空き始めたのは19世紀1800年代の前半。
これは誰が最初なのかは定かではありませんが、ドーナッツを作る際に起こる問題点を改善するために各地で色々な人達が、別々に同じ発想に至ったのだとされています。
この問題点っていうのが「真ん中が揚ムラのせいで生焼けになってしまう」って部分でした。
また、この工夫をはじめた人達ははっきりしないとは書きましたが、記録はいくつか残っていて、その中で一番有名なのがハンソン・グレゴリーさんで、内容がちょっと面白いんです。
メイン州出身の海軍大佐であったハンソンさんは1847年に「船で舵取りをしながら空腹を満たすため操舵輪の取っ手に当時穴の空いていなかったドーナッツを刺しながら食べていた」という逸話が、1900年代のアメリカで「ドーナッツの穴の由来」として広まっていたそうです。
ですが、それを聞いたハンソンさん本人がその事を否定。
代わりに「あれは、わたしが子供のときにドーナッツの中が生焼けだったことを母に文句を言ったら、胡椒の缶を使って穴をあけてから作ってくれるようになったんだ」という昔話をしてくれたそうです。
一体どう話が伝わったら操舵輪に刺していたなんてことになるのか?ちょっと面白いですよね。
ドーナッツは、戦時中にいくつかの慈善団体が兵士達に無料配布していたこともあって、アメリカのみならず世界的に普及していて、現在でも米軍の正式なレーション(軍用食)として採用されています。
その辺りのイメージが、船で舵を取っていて忙しいときに食べるならドーナッツ。みたいな感じで紐付いたのかもしれませんね。