所感:MAJION LIVE LECTURE ―NOJIMA Re:C3ー
MAJION LIVE LECTURE ―NOJIMA Re:C3ーとは?
2019.11.22に行われた、MAJION主催のLIVE Lecture 野島伸幸氏2回目。
今回は野島氏のカード技法「C3」をメインに展開していく。
2014年に発売されたDVD『C3』から5年、アップデートされたことや変化したこと、DVDでは解説が足りなかったことなどを追加して解説していく。
購入ページは下のリンクからどうぞ。
DVD『C3』の所感はこちらから。
所感
・DVD『C3』を観ていなくても大丈夫
・パーラーサイズくらいの大きいサイズのカードでも出来る
技法:C3
DVDでは13分程度の時間を使っての解説であったが、今回のLive Lectureでは1時間15分ほどの尺を使っている。
上手く行うコツや後処理、練習方法等色々情報が多い。
初めてC3をやるにあたり、やりがちな間違いを極力挙げて解説しているので、全然分からないということはないと思われる。
さらに視聴者からの質問として下記のような事が寄せられるので参考にでも。
・広げるときに親指からずれます
・一番下のカードが落ちます
DVDでは解説があまり丁寧ではなかったダブルチェンジの解説がある。
「自分でもコツがよくわかってないので話半分で聞いてください」とは言っているが、ここの解説を聞くことで出来るようになる人もいるでしょう。
DVDに収録されていた「ツインチェンジ」の解説はありませんでした。
アピアリング&バニッシュ
サンドイッチカード。
2枚のジョーカーの間に現れ、一瞬消えてデックの中で表返る。
DVD『マジオンランド vol2』にも「スイッチバック・サンドイッチ」の名前で収録されている手順。
準備不要で演じやすく現象も分かりやすい。
シンプルサンドイッチ
ジョーカーの間に1枚挟まるが関係のないカード。振ると覚えたカードに変わる。
C3系トリックの基本。
DVD『C3』で「C3 Sandwich」の名前で収録されていたもの。
C3モンテ&フライングクイーン
ジョーカーの位置を追ってもらうが当たらない。
前半部はDVDに収録されていた「C3 Monte」の前半、後半は同じくDVDに収録されていた「C3 Homing Card」の後半部分と、2手順が混ざったものになっている。
2手順を混成させることで、カジュアルに演じられるようになっている。
パーラーサイズの大きめのカードで実演・解説しています。
C3モンテ・フルバージョン(DVD版では解説していないムーブも含めた完全版)
DVDに収録されていた手順と比べると、新ムーブによる1段と追加のクライマックスが増えている。
C3モンテ&フライングクイーンと比較すると、使用するカードに制限がある分(エクストラジョーカーのデザインが同じじゃないといけない)カジュアルに演じにくい部分はあるが(ほんの少しだが)、こちらの方がパンチが効いている。
「C3モンテ&フライングクイーン」と「C3モンテ・フルバージョン」、どちらの手順が良いかと聞かれれば、それは好み次第なんじゃないかと思う。
C3モンテ系が気にいるのであれば、イメージの元になっているGaetan Bloom(ゲータン・ブルーム)氏の「Escorial 3 Card Monte」(フランス語ではBonneteau Escorial)を一度観てみると良いと思う。
あれは名作です。
「ビジブルモンテ」という名称は、日本で販売されたときの和名になるのでしょうかね。
マジックショップ:東京マジックで購入した「ビジブルモンテ」には考案者ゲータンブルームと記載されていました。内容はEscorial 3 Card Monteと同じ。
また、ガイ・ホリングワース氏の「ロンドンコレクション」の追加映像の中に、同コンセプトといえる作品が収録されているのでそちらも参考になると思います。
C3オイル&ウォーター
2段構成の3枚×3枚オイル・アンド・ウォーター。
1段目は分離、2段目は混合する。
DVD『C3』に収録されていた手順。
C3オイル&ウォーター・ノーエキストラ
赤黒交互に混ぜた赤3枚黒3枚のカードが分離する。
DVD『マジオンランドvol2』に収録されている「サザンオイル&ウォーターズ」と同じということだが、マジオンランドに収録されているのは3段構成、クライマックスにはデック全体が分離するというもの。
ここで解説されているのは2段目と同じものであると思われる。
この手順も、他の手順に容易に組み込めるので重宝するであろう。
C3オイル&ウォーター新案
右手でC3だけでなく、左手でも同時にビジュアルな変化を起こすオイル・アンド・ウォーター。
「実用性ほぼ皆無なので話半分で聞いてください」
ツイッター等で活躍しているあいうえさんという方がUPしていた「両手3枚ずつ持ち、両方ともビジュアルに変化させる」という動画を見た野島さんが考えた新案。
野島さんの言うように実用性は皆無だが、出来るようになったらマジシャン相手に手品を見せるときなんかには重宝するのではないだろうか。
物好きな人は練習すれば良いだろう。
最後に
C3を覚えたい人はこれを観れば良いと思うよ!
DVD『C3』を観て練習したけど出来なかった、という人でもワンチャン覚えられるかもしれません。
わたしはかなりスムーズに出来るようになりました。
「自分でもコツがよくわかっていない」と言ってはいましたが、「ダブルチェンジ」はこのLive Lectureを観ることで出来るようになる人が、結構な数出てくるだろうと思いました(DVD版での解説が大雑把すぎるというのもありますが)。
DVD『C3』のところでも書きましたが、C3のやり方はこのLive Lectureで覚えて、もっと色々なアイディアが知りたいと思えばDVDにも手を出す。といった流れが良いのではないでしょうか。