所感:「At the Table Live Lecture 6(November 2014) – Jesse Feinberg」

2020-06-20

At the Table Live Lecture 6(November 2014) – Jesse Feinbergとは?

2014年10月に行われたオンラインライブレクチャーのJesse Feinberg(ジェシー・フェインバーグ)回。
YA-YAやWedgeのようなユニークなギミックを作り出すクリエイター、といった印象のマジシャンです。

入手方法はDLコンテンツ、他のマジシャンのレクチャーも一緒になったDVD5枚組セット、単独DVDがある。

所感

WTS(演技のみ)

海外の動画でよく見かけるミントの小さな缶ケースの中からシャーピーを取り出す。

小さいものから大きいもの・長いものが出てくるのいいですよね。
ジョン・カーニーのジャストシガー(小さながま口から葉巻が出てくるやつ)とかも好きです。

ここでは取り出すだけですが「YAYA」の解説後、この缶ケースにシャーピーをしまっていました。こっちの方がびっくりしました、不思議。

Spell-O-Change

1枚のカードを引いてもらった後、カードケースに書かれた謎の文字が動いて観客の選んだカードを示す文字(FOUR OF HEARTS)になる。

うにょーんと文字が動くの楽しいですね。
予言の手段のひとつに良さそうです。

ケースがセロファンに入ったままであることが必要。
ギミックを作る必要もあるが、用具は簡単に手に入る。

現象後箱をそのまま調べさせることは無理だが、ギミックは簡単に脱着可能なので、セロファンを外し改め、ギミックを処理してから箱を改めさせることも出来なくはない(その場合は箱に書かれた文字が謎の文字になる)。

実演通り、箱を少しセロファンから引っ張り出して動かす程度の改めがバランスが良いと思う。

また、絵が動いたりのような応用も出来そうである。
ある程度文字数がないとうにょーん感が出ないので、日本語でやりたい場合は工夫がいるでしょう。

Coin Thru Box

コインをカードケースとセロファンの隙間に入れ、貫通させて箱の中へ入れる。

これ好き。こういう原理好き。

演技ではハーフダラーだが、小さめのコインのほうがやりやすいと思う。
また、コインにサインさせてもらうことも出来る。

箱やセロファンに加工は必要ないが、ギミックを使用する(大丈夫簡単に作れます)。

似たギミックを使用する手順はいくつかあるが、こんな使い方もあったのかーと感心です。

YAYA

指先に持ったシャーピーのキャップが、一瞬で消失、からの再出現する。

ギミック付きDVDとして単売もされているトリック。
「世界最小のホールドアウト」というウリ文句だったと思います。

手のひらを完全に見せた状態で消失・再出現が行え非常にビジュアル。

単売のDVDを以前買ったことがあるのですが、演技中に壊れそう(日本ショップでは、1個あたり10回くらい使用できますと書いてました)・シャーピーのキャップくらいしかまともに使えるものがない、でお蔵入りしました。

氏は平然と繰り返していましたが。

観るのは楽しいけど、自分ではあまりしたくない系かなと。

MC Straw

ストローの赤い線を指でなでた部分から黄色に変化していく。

古典的なパドル的なトリックにアイディアをプラスしたもの。

初見時のわたしの一言「ジェイ・サンキーがやってそう」

Call Box

組み立てる前のカードケースを示し、組み立ててから箱の中に指を入れてスマホを引き出します。

出現させるスマホにはサイズ制限あり。
小さなサイズでないと出来なく、現在普及している大きめなものでは出来ない。

似たサイズで薄型のものを出現させたいならハンドリングが参考になるかな?程度。
出現させる前にフラッシュしていたので、ちょっと無理があるかもしれない。

同じ趣向のトリックだと、ジェリー・アンドラス氏がいくつかトリックを発表していて、それが面白かった気がします。

BLUR

1、iPhoneの画面をティッシュの切れ端で拭くと、表示されている画面の文字やアイコンが消えていく。

2、2人の観客にiPhoneの画面を見せるが、片方には普通に見え、もう片方には画面が滲んで見える。

スマホを使ったトリックの解説。
iPhoneを使っている人であれば、どちらも簡単に出来る。
借りて出来るかといえばほぼ無理(少なくともAndroidでは完全に無理。iPhoneは初期設定がどうなっているか次第)。

「1」の方、Androidだと設定が自動で固定されるようになっているようであり、実演するには設定変更を可能にするアプリ(手品用とかではない)が必要なようである。

「2」の方はAndroidでも実演可能かはちょっと分からない。
自分の手持ち(ギャラクシー)では出来ないっぽい(試した限り)。

「1」の現象は小品といった感じだが面白い。
拭いた部分から徐々に消えていくように見えるのが秀逸。
ちょっとした場面で演じると喜ばれると思うので、可能であれば設定を変えておきたい。

「2」はなんともいえないところであるが、疑似催眠のような演技に組み込めるのではなかろうか。

両者とも、演技中に通知が来たりするとよろしくないので注意が必要。

ストリートで演じている映像が差し込まれる。

Cornered

1枚のカードのコーナーを折り曲げて破き、破片を口に含みます。
破れた箇所を口に咥えてかーどをゆっくりと引っ張り出すとコーナーが繋がっている。

また同じように破片をちぎり、今度は破片が口の中へ移動する。

なんだか面倒な準備が要るかと思ったら即席で演技可能。
コーナーを破く系はあまり期待していなかったけど、面白かった。

Kris Nevling(クリス・ネブリング)の「reinCARDnation」的なサムシングを感じた。

二段目がある種「処理」になっているのだが、一段目で終わるのもありなのかも。

ストリートで演じている映像が差し込まれる。

Syncro

デックのトップにひっくり返した2枚のカードを縦にずらして表向きに置き、ビジュアルに入れ替わりを連続で2回行う。

Richard Hucko(リチャード・ハッコー)の「REPLAY」(DVD)にありそうな配置で行う入れ替わり現象。
デュプリケイトでも使うのかと思いきやそんなものは無しで、カードの特性を上手く利用しており面白い。

Animate And Restore

観客に1枚のカードを選んでもらった後、封筒から別色裏の四等分されたカードを取り出しデックの上に乗せる。

すると、破片が動いて繋がり1枚のカードになり、観客に選んでもらったカードと同じカードになります。

単売されているトリック。
ギミックとレギュラーデック(ギミックと別裏)が必要だが、デックは演技前後普通に使うことが出来、演技のときに封筒を取り出せば演技開始可能になっていて、リセットも容易になっている。

ギミックの構造が少し複雑なため、この解説を見て作れるかといえば無理な感じである。

「こんな感じのギミックやで、気に入ったら買ってな」くらいだと思っておくのがいいかなと。

Shadow Box(演技のみ)

照明のを落とし、空のカードケースの下からスマホライトで照らします。

明らかにケースの中は空ですが、指を箱の中に入れると突如指先に四角い影が現れ、取り出すと四折になった観客のカードです。

単売されているマジックで解説はなし。

不思議です。

最後に

日用品やちょっとした工作が必要なトリックが多めのレクチャーで楽しめました。

変化球気味のトリックが好きな人に特におすすめの回かもしれません。

個人的に気に入ったのは「Coin Thru Box」「Cornered」「Syncro」。
「Spell-O-Change」も原理が面白いのでなにか変わった使い方を模索したいですね。

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