備忘録:スパルタ轟コイン塾に参加してきた
2021年5月22日と29日に「スパルタ轟コイン塾」にA日程で参加してきたので備忘録的な。
オンラインワークショップ的なイベントであります。
このコイン塾は前半と後半の2回に分けて開催され、わたしの参加したA日程は土曜日の13:00~16:00までの3時間を2セットなので計6時間になります。
ちなみにB日程は日曜日、23日と30日の同じ時刻に開催されてました。
講師は日本を代表するコインマンである堀木智也氏ともっさん氏のお二人であります。
一応知らない人のために、お二方の代表作のPVを貼っておきました。
そういえばもっさんの新作も発表されていますね、これの紹介も貼っておきますねー
予め発表されていた内容ですが、
スパルタ轟コイン塾
目標:やや難しい技法やトリックをマスターするための練習方法や考え方を身につけること。
内容:トスバニッシュ2つとクラシックトリック2つを取り扱います。
トリックパートでは、トリックをそのまま解説するのではなく、アスカニオの理論を適用したやり方を解説し、マジックの理論をどのように扱うのか、という点についても紹介します。
加えて、ZOOMが使用できる環境であること(カメラ・マイクは必須、カメラ越しにテーブル上が見えること)、コインを4枚、カードを4枚、グラスを1個、クロースアップマット、以上の道具を準備することが求められます。
轟コイン塾が行われる前の週に「スパルタ超コイン塾」も開催されており、そちらはもう少し易しい内容(だと思う)。わたしは受講していませんが「興味はあるけど轟はしんどそう・・・」って人は超コイン塾のが良いかも知れません。
ちなみに「スパルタ超コイン塾」はこんな内容だそうです。
スパルタ超コイン塾
目標:コインマジックへの心理的ハードルを無くすこと。
内容:基本の姿勢やコインの持ち方・取り上げ方などから解説を行います。
続くトリックパートでは、もっさんが何度も実演してきたレパートリの中から初心者でも演じられる本格的な手順を一つ伝授します。
A日程:Day1(5/22)
いざスタート。
13:00~
堀木氏のトスバニッシュ
著書『Coinlang.』にあったトスバニッシュ。
恒常的に観れる映像媒体では発表されておらず、実際に自分の目で見ないと有用性が分からない系統の技法だと思うし、そのためコツや注意点に関することは本人からくらいしか聞けないので大事。
今回のトスバニッシュに限らず、氏の話していた内容はどんなバニッシュ(というか解釈を広げるなら技法全般)をするにしても念頭に置いておくべきことだと思います、はい。
もっさんのトスバニッシュ
MAJION LIVE LECTUREにて映像で解説され、その後PDFで販売もされた(映像だけでは解説しきれない部分があったためPDFという形態を取ったとか)トスバニッシュ。
単売されているページで参考映像が見れるのでそちらをどうぞ。
みっちり本人から学べます。見た目よりは比較的容易に習得出来る。とは聞いてますが、まぁそれでも難しいですよね。ただやっぱり、よく使う技法は徹底的に修練しておいて損はないと思います。マジで。
14:00~
もっさんのコインマトリックス
いわゆるフラッシュ・マトリックス。
これまで発表された作品集等には収録されていないもの。
氏を代表する技法である「カツカレー・スティール」を習得するのにとても良い感じの手順。
カツカレー・スティールを学びつつ、手順を覚えます。
当日は軽く手順をなぞれるくらいまでやりつつ、次回までの1週間の間練習し、次回演じてフィードバックされるという流れ。
実は、練習期間中にMAJION LIVE LECTUREのもっさん回を見始めてしまい、他のカツカレー・スティールを使う手順を練習し始めたせいで、次のコインスルーテーブル手順の練習がおろそかになりましたよね。
追記:2021年9月6日
ここで教わったもっさんのコインマトリックス、書籍『The Monster of the Secret Art』に「Another Flash Matrix (No Gaffs)」というタイトルで収録されています!
15:00~
堀木氏のコインスルーテーブル
4枚のコインとグラスを使った手順で、3段構成の貫通手順。
わたしはカイノア・ハーボトル氏の出している『ヴィクトリアン・コインズ&グラス』に付属しているグラスを使っていましたが、もしかして同じやつかな?って人が何人か居ましたねぇ。
無ければamazonで売ってるような似たようなのでもいいですし、100円ショップでもあると思います。
透明である必要も、今回はありませんでした。
今回の手順は某古典的なコインスルーテーブル手順を、アスカニオの理論を実際自分の手で演じることで体感して学ぶ、という目的で堀木氏によって再構成されたものだとか。
こういう手順、必要だと思います。
ただ、やっぱり人から直接学ばないと、意味が伝わらないのが悩ましいですね。
指先の技術が上手いとか、トークが面白いとか、人柄が良いとか、その程度で終わるもんじゃねぇだろ?手品は。みたいな気概を感じました。
そして宿題・・・
Day1最後に、今回習ったバニッシュ2種とトリック2種を練習しておくことを伝えられ、さらに追加で宿題が課せられる。ある条件で手順を考えてくること。
「無茶振りすると、たまに頭おかしいのが生まれるのでやってる」
とのこと。
今後受講するかも知れない人のために、ある条件は伏せておきますね、苦しめ。
みたいな感じでDay1終了しました。
A日程:Day2(5/29)
スタート。
13:00~
参加者発表その1
各々が作ってきた手順を見せ合い、他の参加者からもフィードバック、後に講師2人からもフィードバックされる。
他の参加者が真面目に手品を考えてきた気配を感じ取り(マット上に準備された物を見ての感想)、わたしは内心「やばい・・・」と思ってました。
だって事前に「頭おかしいのが生まれてくるのを期待」みたいなことを言われてるし!
とはいえなんだかんだで上手くいったっぽいのでセーフ。
他の参加者のみなさんの手順、状況次第ではマジケとかで出てくるのでは無いでしょうか?
わたしの?いや、わたしのはめんどいです。
でもこういう発表の場、いいですねー。
14:00~
参加者、Day1で習った技法・トリックの練習成果を発表
見てもらってまたフィードバックをもらう感じ。
ここだけの話ですが、出来たところまでの実演で許してもらえます。スパルタぁ(´ω`*)
さらに、とある上手いマジシャン2人の同じ手順をみんなで視聴、一方を「良い例」もう一方を「悪い例」として何が違うのかという点の説明を受ける。
アスカニオの理論の深さを思い知る。知ってる人は日本でも増えてきてはいるけど、理解して演技に落とし込めてる人はほとんど居ないっすね・・・と。
めちゃくちゃ上手い人を見たとき、「でもなんだろう、この違和感」と感じていたことを見事に例として示されて、めっちゃ腑に落ちました。
もうちょっと先に行けますね、わたし。とか思いました(*ノωノ)
余り時間
ちょっとした古典トリックのレクチャー。
スペルバウンド・・・になる前のエドワード・ビクター氏のあれ。
こだわるべき点なんかの話はやはり参考になるし、バーノンやアマーの話なんかも面白かったです。
また某技法の注意点、なぜこうした方が良いのか?みたいな情報がさらっと叩き込まれます。
特に根拠がない、経験から得たアドバイスみたいなものを耳にすると、何いってんのこいつ、個人の感想ですか?ってなってしまうことが多いのですが、氏のように理に適った納得できるアドバイスを聞くと、そうだよこういうのだよ。って思います。
といった感じでスパルタ轟コイン塾を卒業しました。
かなり高度な内容でハードルは高いかも知れませんが、上手くなりたい人は参加してみてはいかがでしょうか。
スパルタコイン塾に申し込んだものの、急用や不調等で参加出来なくってしまった場合ってどうなっていましたか?と尋ねたところ、後日参加者と相談し補足したり、場合によっては補講を開催したりといった対応をしてくださっているようなので、気兼ねなく参加出来るんじゃないでしょうか。
次回以降の開催予定などは今のところ決まっていないようですが、大学サークルなど一定の人数を集めれる状況であれば開催してくれる可能性もあるので、講師を探している人は打診してみたりしても良いかもですね。
以前、堀木智也氏のワークショップに参加したときの記事もあるので、良かったらそちらもどうぞ