1929年に出されたアンネマンの初原稿(これよりも前に一つあるみたいだけど、1pしかないのでノーカン)。
*アンネマンが生前出したものは、すでにパブリックドメインになっています。
翻訳したもの(Fantia)
翻訳したもの(Creatia)
THE FIVE CARD STABBING MYSTERY.
観客たちの選んだ5枚のカードを、目隠しした状態でナイフで刺して当てていきます。
過去に存在していた天然のワンウェイバックの紹介と、それを使ったコントロール手法の解説。目隠しナイフは現在でも使われている方法。
バイスクルのライダーバックに過去存在していた個体差を上手いことワンウェイに使っていたのが面白い。ただ、現在は印刷の質が上がったせいか紹介されているようなものは発見出来なかった。
ただコントロール手法自体は、ワンウェイバックであれば使える。
また、特定の場所に固まるのではなく、スプレッドした状態でただ抜き出したとしても、乱雑な場所から表を見ることなく抜き出したように見えるので、観客からはとても不思議な気がします。
桂川新兵さんのピアノの鍵盤弾くオープナーみたいに、指を乗せて引っ張り出したら、普通に良い気もします。
THE EYE-POPPER CARD FEAT.
12枚のパケットを使ったアンビシャス・カード。
ギミックを使ったアンビシャスカード。
簡単に作れるギミックで、スライトは使わずアンビが出来る。
そのギミックをわざわざ使う必要はあるのか?って感じだけど、もしそのギミックをすでに他の手順で使っているなら(使っているとしても、さらにもう一工夫されたギミックになっていると思うので、注意点がちょびっと増える)、そのギミックでアンビも出来るよ、って覚えておくと使う機会もあるかなーって。
POKER PLAYER’S DREAM
シャッフルしたデックから10、J、Q、K、Aの各スート計20枚を取り出してハンカチを被せ、観客の言ったスートのロイヤルフラッシュ5枚を取り出す、と20枚全部取り出すまで続ける。
ここで使っている原理は、よくアンネマンが混ぜられたデックの中にスタックを残すときに使っていた気がするなぁと思いつつ、個人的にはシンパセティック・カードの手順で良く使われていたな(いうてもディングルさんのしか名前出てこないけど)という気がします。
現象が気に入れば普通に使えると思います。
THE “YOU SPELL IT YOURSELF” FEAT.
観客の言った数字の枚数目のカードを覚え、デックをシャッフルしてもらいます。その後、覚えたカードのスペルを綴りながらカードを取り出してもらうと、スペルが終わるところでそのカードが出てきます。
現象はとても不思議だと思います。
ただやはり、スペリング系のトリックはどんなに優秀でも中々日本語圏では使いづらい。
不思議だとは思うんだけどなー(二度目)。
それはともかく、観客にしてもらう操作を分かりやすく説明する動作で、ギルティな操作を終わらせるのがとても上手いです。しかしもそれを行う理由付けが、観客の感じる不可能性を上げるためでもあるし。
演る人は居ないと思うけど、全体の流れとかそういったサトルティの部分は読んで欲しいな。
“A DAY-TIME NIGHTMARE”
表を見ずに選んでもらったカードを封筒に入れ、観客に持っていてもらいます。その後1枚カードを覚えてもらいますが、デックの中から消えて、最初に渡した封筒に入れたカードがそのカード。
最後を飾るに相応しいトリックなのだけど、残念ながら名作すぎで今でも同原理のトリックが現役だったり。
アンネマンはあのデックから客の見たカードを消すあのギミックを、こういう演出で使ったたんだなっていうことを知る資料としてってところ。