【レビュー】UNREAL Disc3 by Joshua Jay

EMCから出ているジョシュア・ジェイの4枚組DVD。Disc3のレビューっぽいの。

「prediction piece」の初期バージョンからのアップデート具合がとても良い。

Disc1のレビュー
Disc2のレビュー

Unreal
This is a proud moment for us! Josh has invested an unbelievable amount of time and effort into this DVD set and the res...

prism and phantom deck

カラーチェンジング・デックとファントム・デック(オムニデックみたいなの)の手順。

色々なトリック→プリズム・デック→ファントム・デックという構成になっているが、色々なトリックとカラーチェンジング・デックの間にはデックスイッチは不要で、バック面を隠したままたくさん現象を起こせるよう構成されてる。

ただプリズム・デック→ファントムの際にトミー・ワンダーのデックスイッチを元にしたスイッチをしているけど、通用はすると思うけどかなり雑な感じ。ライブでなら良いけど繰り返し観られるような環境ではわたしは絶対にやらない。それにトミー・ワンダーのDVD『ワンダライズド』での解説を観ているとここは見劣りする。

また、構成自体は別に良いのだけど、演技中のスクリプトに一貫性を感じないというか合ってないというか、ただ出来ることを繋げた感は否めなかった。

別のところで観たときはそんな感じはしなかったんだけどなぁ。収録されている演技映像があんまり良くないのかも知れない。

悪いとこ多めに書いたけど良い手順だと思うので、良い所は取り込んで良いと思う。

Prism Plus by Joshua Jay(Vanishing inc.)
Phantom Deck by Joshua Jay(Vanishing inc.)

trumped triumph

プレイイット・ストレート・トライアンフ。

ジョシュア・ジェイが初期から演じてた作品でDVD『クロース・アップ・アップ・クロース』にも収録されてたやつ。初期バージョンから特に変更点はないけど、同じプロットの作品の中でも優れてると思う。

ジョンバノンの原案、本トリック、アシ・ウィンドの「Triumph and Triumph Again」あたりを知っておけば良い気がするなって。

totally triumph

トライアンフとカッティング・エースを同時にやる手順。

これもDVD『クロース・アップ・アップ・クロース』にも収録されてたトライアンフ。ビジュアルにテンポよくポンポンとAが取り出されていくのがかっこいい。あのムーブはトム・ガニオンのラテラル・ボトム・ディールっていうそうですが、元の用途はボトムディール何でしょうかね。見た目ほど難しくはないのでおすすめ。

back in time

時間が巻き戻るという演出のスタンドアップで出来るトライアンフ。

ジョシュア・ジェイ・トライアンフ三銃士最後の一人。ジェイ・サンキーの名演出とジェニングスとグッドウィンのアイディアから出来てる手順。わたしも今でもたまに演じる良作。スタンドアップで出来るのって良いですね。

prediction piece

カードを1/4にした破片の中から選ばれた1つが、予言の封筒に入っている3/4の破片と同じな上に、選ばれた破片と破いた部分がぴったり一致します。

これまでに発表された同名の作品からかなりバージョンアップされている。

元より悪い作品ではなかったというか良作だったと思うが、同じ原理を使ったトリックである北原禎人の「PLP」(冊子『The Surgical』収録)の方が上質だから演じるならそっちかなって感じだった。
ただ、今回のバージョンではセットアップが楽に、予言のカードはフェアに示せ、どちらの破片も演技後に観客に渡せるようにまでなった。これは良い、めっちゃ褒めておきたい。

signs

観客にフェアにカードを選んで隠してもらい、マジシャンが3枚のカードを抜き出すと、その3枚が選ばれたカードの色・スート・数字を当てます。

とてもフェアには見えるが、1枚のカードをそれほど引っ張ることもなく当てて終わるので、1分そこらの演技のために専用のデックを使うのはコスパ(タイパ?)が悪すぎるかなと。ジョシュア・ジェイもマジシャン相手に演じる用と言ってますし。

blind man’s bluff

観客が心の中で思ったカードを当てる。その後、デックは観客が思ったカード以外はブランクである。

「アウト・オブ・サイト」の名前で販売されているのと同じもの。なお観客が思い浮かべるカードは完全に自由。

原案(「アイ・ドリーム・オブ・マインドリーディング」)の数理的な作業を、盲目の観客に演じるという演出にすることで数理っぽさを無くしてる。

原案の「数理トリックって言ったけど、実は全部ブランクだから数理とか関係ないんだよね!」という演出がしっくり来ない人は参考にしたら良いかも。

自作方法を解説してくれてるけど、どれも割と入手しづらい気がするというか、在庫切れだったり日本のショップでは見かけたことないのだったりして意外と苦戦すると思う。

Out of Sight by Joshua Jay(Vanishing inc.)

triple thought of card

観客2人とマジシャンがそれぞれ1枚ずつカードを心のなかで覚え、マジシャンが3枚とも当てる。

サロンくらいが適正なメンタルカードマジック。手伝ってくれた観客にはモヤッとした感じが残るので少人数相手に演じるものではない。構造は面白いと思うけど。

interview2/4

ジョシュア・ジェイの趣味である旅行の話や、インターネットの普及によって、失われた地域ごとの個性ある手品が廃れてる話。

このDVDは2013年発売ですが、現在はyoutubeなどで手品を覚える人が増えていて、その辺りは別にどうでも良いですが、本当に一部のことしか知らないというか偏っているというか歪というか。見事に廃れている部分が浮き彫りになっているように感じます。

そういえばどこぞのコンベンションで、古い技法で若い子相手に無双する老マジシャンが居た。みたいな話がありましたけど、そういうのしてみたいねー。

astonishing people

パーミッション・マーケティングの提唱者とされるマーケッター、セス・ゴーディンや、彫刻家ダイアナ・アル・ハディッドと対談(と手品をちょっと見せる)する企画。

マーケティングのプロと、アーティストっていう人選がよく考えてるぜ・・・となった。

マジック業界がどうとか、プロはどうとかいう話が好きな人は参考になる話かな。

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