所感:「At the Table Live Lecture Vol.5 – (OCTOBER 2014) – Mark Calabrese」

At the Table Live Lecture Vol.5 – (OCTOBER 2014) – Mark Calabreseとは?

2014年10月に行われたmurphy’s magic主催のオンライン・ライブレクチャー、Mark Calabrese(マーク・カラブレーゼ)回。

氏はクリス・エンジェルのクリエイティブ・コンサルタントを努めたりなんかしたほどのマジシャン。

個人的には「DVS」や「The Seer」あたりが印象深い。

所感

DVS(Blind Peek)

現象不可能な状態でカードを当てる。

わたしが選ぶ、かっこいいマジックのPV第一位。

まぁ、見て欲しい。

PVでやっているとおりに当てる事が可能

ダニエル・マディソンなんかは、これを必ず持ち歩いていると豪語していた。

DVD『DVS』やそのアップデート版ともいうべきDVD『The Seer』には専用のギミックが付属していたが、これはスーパーやら100円ショップやらで簡単に手に入る。

原理だけであれば古くからあったものではあるが、それを現代の道具を用い、現代風に上手くアレンジしたトリックではないかなぁと。

基本的な「当てる」って現象、こんだけ強烈な現象なんだなぁと再確認しました。

DVS(Kopy Kat)

現象観客がテーブルの下でひっくり返した1枚のカードを、予め予言している。

これもPVの中で演じているのが少し映る。

これも不思議である。

欠点があるとしたら、観客が目の前に居ないと演じれない(カメラ越しで見せている状況では不可の意)ことであろうか。

テーブルが無くても、スタンディングでなら演じれるアイディアも解説している。

クイッキーに解決された「51 Face North」って感じしませんか?

MOP

現象観客が配り止めるところのカードを予言している。

オープン・プレディクション

Mark Open Predictionの頭文字だろうか。

これもDVSを使う。

Kopy Katと現象が被っており、別枠にするほどかなぁ?と思わないでもないが、観客が目の前に居ないような(カメラ越しとか)状況でも演じれるので、Kopy Katを演じたいけど観客に操作をしてもらえない!みたいな状況だと良いのかもしれない。

(確か)マーローが発表しているオープン・プレディクション(のひとつ)にDVSを足しただけな気もするけどまぁいいや。

あと、錯覚が強くバレないと、とあるサトルティを見せてくれるのだが、めっちゃ違和感あったんだけど私だけなのであろうか。

BCLB

現象カードを当てる。

DVSを使ったカード当て。
「Blind Peek」では観客にピークしてもらったが、こちらは普通に見て、デックに戻し、シャッフルしてもらってから当てる。

Blind Peekと比べて、好きな方を演じればいいんじゃないかな

わたしはピークはほとんど使わないのだが、それでもBlind Peekをやりたいかなぁ、と思う。

Quincy

現象観客の選んだカードだけが消え、別の場所から出てくる。

プレモニションに近いかなぁと思ったけど、最初に引いてもらってるから厳密には違うかぁ。

それはさておき、これもDVSを使う。

スライトだけだと、ここまでフェアに見せれませんねぇー。

Grab

現象ドリブルしているカードの中から、観客のカードを抜き出す。

これはDVSではない。違うギミックを使う。

ガチでど真ん中から抜き出すので不思議。

Right Caption

ゆき

観客は「マジシャンはこういうこと出来る」って本気で信じているのだよなぁ

Traction

現象カットを繰り返して、観客の言った数字のフォー・オブ・ア・カインドを取り出す。

その後、エースを取り出すと宣言して4つにデックをカットするが、出てくるのはさっき取り出した4枚。
先程取り出したがカードが4Aに変化している。

リバース的なアレを使っている。詳しくはジェイソン・イングランドの回を参照して欲しい。

現象的にはベンジャミン・アールの「リアル・エース・カッティング」とかに代表されるような作品に一段加えただけで新規性はないが、それでも十分強烈である。

ここではロード・ランナー・カルの解説などがされるが、コスチャ・キムラットやハラパン・オングに並んで、David Gonzalezのカルの原理が素晴らしいと紹介していた。David Gonzalezはカルに焦点を当てたDVD『David’s Cull』を発表しているのだが、わたしは未見。

もしかしてこれは名作なのか?とちょっと気になってしまった。

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現象観客にマジシャンのスマホを渡し、持っていてもらう。
マジシャンのスマホに単語をLINEで送信してもらい、その単語等をマジシャンは透視する。

なんというか、予想通りなネタではあるのだが、ピークするタイミングや隠し場所が中々よく考えられている。

自然な流れで(本当に自然だろうか?)観客の連絡先を知ることが出来るので、人によっては重宝するのだろうか。

Right Caption

ゆき

わたしはちょっと、したくないなぁ

最後に

カード当てって、不思議だなぁ・・・。

PVを観てもらえばわかるように、DVSが良い

ただ、このライブレクチャーは2014年に行われたもので、DVD『DVS』発売後だが、そのバージョンアップ手順を多数含む後継作品DVD『The Seer』発売前で(2015年頃)、DVSを目的に観るのであればDVD『The Seer』の方が良いのかもしれないなぁと思った(Seerは未見なのであまりはっきりとは言えないが)。

DVS以外の手順も悪くはないのだが、わざわざそれを目的に観るようなものでもないかなって。

DVD『DVS』はすでに絶版、DVD『The Seer』も絶版となって購入できなくなったとき、それでもDVSが知りたいという状況になったら視聴を検討するとかで良いのではなかろうか。

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