メモ書き:「Corinda’s 13 Steps to MENTALISM」 by Richard Osterlind まとめ

2022-02-15

「Corinda’s 13 Steps to MENTALISM」 by Richard Osterlindとは?

メンタルマジックにおいて必読書といわれるもののひとつであるTony Corinda氏の書籍『Thirteen Steps to Mentalism』が、Richard Osterlind氏によって映像化された6枚組のDVDである。

原著『Thirteen Steps to Mentalism』のwikiへのリンク

収録時間は12時間程度。書籍の内容が完全に網羅されているわけではないが、映像で実演を観ることが出来るのはとても助かる。

Disc1:Swami Gimmick/Pencil, Lip, Sound and Muscle Reading

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印象に残ったの

・Dartboard Prediction

ダーツの合計点数予言。原著で解説読むと4行そこらしかないんですよね。
あれを演じるとこうなると。すごーい・・・。

・Just Chance(Impromptu)

特別な道具は使わないバンクナイト。こんな方法もあるのかと感心。

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ゆき

封筒は3つだけ。観客にすべて渡して混ぜてもらった後からスタート。ギルティな操作はあるんだけど状況によっては発生しないし、上手くカバーする動きがあるので気にならないのです

・Ghost Deck

デックの色分け。不思議だなぁ。この手のはジャーメイ(カラー・センスのこと)やピット・ハートリング(Colour Sense)の作品を思い出すけど、どれも特徴があっていいなぁ

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ゆき

これ、お客さんに自由に混ぜてもらった後に、そのまま後ろ手に持ってスタート出来るんです。フェアさでいうとゴーストデックが一番だと思うけど、調べられたときに気づかれるリスクが一番大きいのもゴーストだと思う。演技前に調べてもらうとか、演技後すり替えるとか、調べようと思わせない工夫があったほうがいいかな


Pit Hartling『Card Fictions(新版)』

・Sujan Location

原著はここまでやれとは言ってないと思うぞ!好き。

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ゆき

古典としてたまに見かける、5色の紙5枚を封筒に入れて観客の選んだやつを当てるやつ。その後、同じ章に書いてある手法を応用していろんな当て方をし始める。本当にそれでわかるのか?と

まとめ

上手いってのは正義だと思いました。上手い人がシンプルなトリックを完璧に演ればそれでいいんだ。

Disc2:Mnemonics and Mental Systems

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印象に残ったの

・A Day for Any Date

日付の曜日を当てるやつ。Chris BrownがATTEで「The Rainman Algorithm」ってのをやってたなーって。今だとスマホで簡単に調べれるから、習得したら割と演じる機会はあるのかもね。

・Knight’s Tour

チェス盤を利用した計算術。すごいことをやっているということが伝わりやすく、タネはシンプル。あれだけで10分も盛り上げれるのはすごい。

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ゆき

番号を振ったチェス盤みたいなボードのマスのひとつシールを貼ってもらってそこをスタートとし、マジシャンはそこから一切見ること無くナイトの駒の動きで全てのマスを埋めるように番号を言い切るみたいな現象。これで伝わるか?

まとめ

速算術・記憶術っていうのはあまり好きじゃないジャンルなのだけど、これはギャンブルしない人がポーカーデモンストレーションを見ているときの感覚に近いのかなと感じたりした。

本作にあった門外漢でも楽しめるようなプレゼンテーションは見習いたいなぁと思いました。

Disc3:Predictions/Blindfold and X-Ray Eyes

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印象に残ったの

・The Third Choice

シンプルだけど好き。原著だとESPじゃなくてトランプでやってました。

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ゆき

封筒にカードを入れて(5つ。何枚にでも増やせる)予言を残し、観客に混ぜてもらってから封筒を1つ選んでもらう。とてもフェア

・The Prophesy

たまに耳にする冗談みたいな手法、ちゃんと演じるとこうなるのかと思うと侮れない。

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ゆき

知らない言語で書かれた予言だね。普通に不思議だよ。リアリティを持ったミスコールみたいな感じ

・Hanging Prediction

封筒のサイズに対して予言の紙が小さいなぁと。

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ゆき

ずっと吊るしてあった封筒から出てくる予言。紙のサイズに制限があるから仕方ないのだけど、それなら別法を検討するのがいいかなって

・Sightless Vision Act

目隠しアクトのTIPSの殆どがこの演技の中にあると言っても過言じゃないと思う。

まとめ

予言・目隠し透視についてのDisc。あたし近眼なんですけど、どんなに頑張っても一部は出来ない気がする。コンタクトにすればいいの?

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ゆき

実際問題どうすればいいのでしょうか。そういえばあとのDiscで視力に関した話も出てきてました。手術も検討・・・みたいな話も出てきた気がします。覚悟が違う。

Disc4:Billets Introduction/Book Tests

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印象に残ったの

・Center Tear

古典的な手法。だけど当て方の演出が上手い。
オスタリンドさんの方法やT-REX(『Conscious Magic vol.1』)をもっかい復習してこようかな。

・Jak’s Crystall Locket

キモとなる部分はメンタルマジックらしかった。ただ導入の何もない部分が長すぎるのが耐えれない。

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ゆき

紙片の一つに単語を書いてもらって、それをさらに切って他の紙片と混ぜた中から振り子を使って当てる。「紙片を切ってる作る→1枚に単語書く→紙片をさらに細かく切る」っていう手続きを踏むので大分長い

・A Lesson in Mentalism

そのギミックナニソレ(*・ω・*)使うかどうかはさておき面白い。6個のダイスで好きな決まった合計
値が出せる(観客が振るよ)。

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ゆき

一応ブックテストの手順なんだけど、ダイス・トランプ・本を使う、それいる?みたいなやつ。ダイスのギミックが面白かっただけなの!

・The Missing Link

面白い現象。演技では上手いことやってるので気にならないんだけど、観客が一番注目する箇所でギル
ティな操作するのは心理的に辛い
なぁ。

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ゆき

破いて丸めたページの切れ端がたくさん入ったボウルからひとつ取り出してもらうと、テーブルに置いてあった1冊の本から破られたページだったっていう現象

まとめ

この巻はビレットとブックテストがテーマ。
ギルティな操作が全体のコンテキストに埋もれて知覚出来ないのが上手いなって

Disc5:Two-Person Telepathy/Mediumistic Stunts/Card Tricks

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印象に残ったの

・Two-Person Telepathy

謎の新モブキャラ出てきたかと思ったらめっちゃすごかったよ。解説聞いたら知ってる基礎的なやつだ
った。この手のトリックの弱点に挙げれられる演技が始まるとぎこちなくなる、っていうのは上手い人
らには関係ないことが分かった。これは詐欺とかが横行するわけだなーと。また、演出も秀逸。

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ゆき

今までの章で出てきた他の技術も応用してるからほんと不思議だよ

・Spirit Slates

黒板トリック。ちゃんとパフォーマンスで使ってるのはじめて見たかも。そういえばTCCから出てたな
ぁ、欲しくなったよ。

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ゆき

心霊術とかビザ―マジックとか呼ばれる現象を3つほど連続で演じてたんだけど、黒板いいなーってずっと言ってた

・Teleprognos

封筒とトランプのトリック。トランプを使ったメンタルマジックの中ではかなり好き。

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ゆき

複数の封筒に入れたカードの中から観客のカードが入ってる封筒を当てるのと、次に選ばれる封筒の中に入ってるカードを予言してるのの二段構成

まとめ

観客の目に映っているのはなにか?っていうところに主眼を置いて構成された手順は大好物です。メンタルマジックの好きな部分ですね。あ、終盤は微妙でした!

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ゆき

終盤はセルフワーキング・カードトリックの3連続か4連続くらいでした。内容は覚えてません

Disc6:The Question and Answer Act/Publicity Stunts/Patter and Presentation

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印象に残ったの

・The Question and Answer Act

プレショーについての議論が印象的でした。使うことが無いので疎いですが、プレショーに触れたもの
で記憶にあるのは『Before We Begin』『ダリアン・ヴォルフの奇妙な冒険』ジャーメイさんやマックスさんも何かで話していたような覚えがあります。ATTレクチャーでも何人か触れてた気もします。使いこなせる人はすごいですねー(小並感)。

緑の蔵書票 ダリアン・ヴォルフの奇妙な冒険』販売ページ
関連記事:「謎の手品本『ダリアン・ヴォルフの奇妙な冒険』が発売したそうです」

・Publicity Stunts

宣伝や売り込みなどについての議論。「下手でも稼げる」といった事がSNSで話題になってましたが、どれだけ低次元な話かよく分かります。

この辺の本とか適当に読んどけばいいのではないでしょうか?

・Patter and Presentation

服装や身だしなみの話が印象に残った。

まとめ

全編英語で喋っているだけなのでかなりきつかったです。とはいえ聞いておくべき内容だとは思います。翻訳こんにゃくマダー?

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