松田道弘さんのカードマジックベスト50について語ってみる(*゚ー゚)Final

松田道弘さんが面白いと思った・歴史に影響を与えたと判断したトリックを紹介した「松田道弘さんのカードマジックベスト50」を、30年経った今、見返しながら色々語るコーナーのラスト。前回書いてから1年近く経ってる(´Д`)

松田道弘さんのカードマジックベスト50について語ってみる(*゚ー゚)4週目

松田道弘さんのカードマジックベスト50について語ってみる(*゚ー゚)3度目

松田道弘さんのカードマジックベスト50について語ってみる(*゚ー゚)2回目

松田道弘さんのカードマジックベスト50について語ってみる(*゚ー゚)

41 Homing Card

Francis Carlyleの作品。

観客のカードが、演者のポケットに移動します。

とてもシンプルなカード・トゥ・ポケット。ただ、それを2回繰り返します。真の考案者はJimmy Grippoだとか、Francis Carlyleは広めただけだとかありますが、ここではさておいておきます。

カードマジックにおいて「ホーミング・カード」といえば、「手に持った数枚のカードからカードを捨てるが、何故か戻ってきている」という現象のカードトリック全体。もしくは、「Francis Carlyleのカード・トゥ・ポケット」のどちらかを指し示すので、単に「ホーミング・カード」と言ってしまうと、「どっちの?」と聞き返されたりします。面倒だね(・ω・)

シンプルなトリックなので、バリエーションやら言い出すとどこまでは範疇なのか分からなくなってしまいますが、Michael Closeの手順、David Williamsonの手順、に見られるような、最後には選ばれたカードではなくて、それ以外のデックがポケットに移動してしまうクライマックスを付加したバージョンが安定でしょうかね。

カードマジック事典や大事典等、色々な資料で解説されているので調べるのは用意でしょう。ただ、Star of Magic掲載時のTIPSが、大体の資料で削除されているので、こだわりのある人はStar of Magicをおすすめしておきます。

Workers Volume 2 – Michael Close (Vanishing.inc)
Williamson’s Wonder – デビッド・ウィリアムソン (Amazon)
カードマジック事典 (Amazon)
カードマジック大事典 (Amazon)
Stars Of Magic (Vanishing.inc)

42 En Voyage

Alex Elmsleyの作品。

A、2、3の3枚のカードを取り出して見せた後、デックに戻しますが、演者のポケットへ1枚ずつ移動します。最後にはその3枚が同時に別々のポケットへ移動します。

エルムズレイ版カード・トゥ・ポケット。エルムズレイさんを調べても、このトリックの名前はほぼほぼ出てこないので、マイナー寄りみたい。「アンダーグラウンドな名作」と松田氏は書いていましたし。でも多分、松田道弘氏のこのリストに入ってるせいで、知っている日本人マニアは多い気がします。

私は見たのがかなーり前であやふやですが、ミスディレクション・パームにめっちゃ感動した覚えがあります。

Alex Elmsley Tahoe Sessions 1 – 4 By Alex Elmsley (Vanishing.inc)(En Voyageはvol.3収録)
The Collected Works of Alex Elmsley — Volume 2

43 Micro-Macro

Brother John Hammanの作品。

デックが小さくなります。そして元に戻ります。

カードのサイズが物理的に変化する作品。色々なマジシャンが自分なりの「ミクロマクロ」の手順を発表していたり、Mike Powersの「Diminishing Returns 」はこの作品のバリエーションといえますね(絶版ですが、昔テンヨーからも出ていました)。

動画や畏まったショーでは「Diminishing Returns」が良いですが、観客が目の前にいる場で演じるには、ミクロマクロの方が便利です。あ、ジョンハーマンのミクロマクロにはギミック版とノーギミック版がありますが、松田氏が挙げているのはギミック版です。ですが、ノーギミック版が微妙かと言われると、ハンドリングがよく考えられているので悪くはなかったりします。

日本語になっている書籍でも解説されているので、みんな自分なりのバリエーションを考えてくれればいいのにと思ったりします。

原理等はまったく違いますが、齊川豊久氏の「サイズサプライズ」も、このカードのサイズが変わるトリックの代表ですね。

The Secrets of Brother John Hamman(Vanishing.inc)
ブラザ-・ジョン・ハ-マン カ-ドマジック(Amazon)
ロン・ウィルソン プロフェッショナルマジック(Amazon)
Diminishing Returns  by Mike Powers Magic(Vanishing.inc)
サイズサプライズ (Amazon)

44 MacDonald’s 0 Four Ace Trick

Mac McDonaldの作品。1960年に『More Inner Secrets』に紹介されたことで有名になった手順。

由来は、このトリックを教わりたい人は100$を払ってレクチャーを受けたからだとか。ちなみに当時の100$は日本円で36000円(1ドル=360円)、大卒国家公務員の初任給と同等で、現在の価値だと大体20万円くらいなのだとか。

4枚のAをテーブルに離して置き、それぞれの上に3枚のカードを乗せて、スペードのAの山は観客に押さえておいてもらう。Aが1枚ずつ消えていき、観客の押さえていた山に集合します。

基本的な現象は「エースアセンブリ」ですが、その中でもあるギミックを使ったものをマクドナルドエースと言ったりします。このギミックを使ったエースアセンブリ自体は、ホフジンサー(1800年代)がすでにやっていたようです。なんなら『エキスパート・カード・テクニック』っていう有名な書籍にすら載っていた(1940年あたり刊行なので、このトリックの20年くらい前)。

昔、マクドナルドエースについて書いた記事があったので、あとはそちらに投げるよ(´ω`)ノ

記事:孤独手品研究会「ほうせきばこ」第2回「マクドナルド・エース」

Expert Card Technique 日本語版 第3巻

45 Mentalist’s Card Staggerer

Theodore Annemannの作品。

観客が5枚の中からカードを1枚見て覚え、それらのカードを演者のポケットに入れた後、1枚ずつ取り出していきますが、最後に残っていたのが観客の見たカードです。

いわゆるプリンセス・カード・トリック。まさかこのトリックが書かれている原著を翻訳して売ることになるとは思わなかった。

テクニック的には難しくはないけれど、細部まで動きが考えられているので、すべてをやろうとすると難しくなる類。残念ながら、ここまで考えて手品をしている人っていうのは、想像の100倍くらい少ない。私は悲しい(ポロロン

多少の服装制限があったり、準備が必要なので演じる人は少ないのかもしれない。バリエーションは、どれも原理が似通っていることが多いのだけど、『エキスパート・カード・テクニック』に載っているプリンセス・カード・トリック(5枚を使ったルーティンの2段目)、Theodore Annemannの「The Five Thought Effect.」(『Sh-h-h–! it’s a secret』収録)が個人的には演じやすくておすすめ。

Annemann’s Mental Mysteries(Amazon)
Expert Card Technique 日本語版 第2巻(BOOTH)
Sh-h-h–! it’s a secret(Amazon)

46 森下宗彦のエース・オープナー

森下宗彦氏の作品。

スプレッドしたデックから4枚のカードを観客に選んでもらうと、4枚ともA。

その名の通りエースオープナーで、Paul Le Paul(ポール・ル・ポール)の「A Quadruplicate Mystery」をオープナーとして使用したもの。

それはもう、ほぼPaul Le Paulなんじゃないか?と思われそうだけど、まぁそのとおりかな。一応使用するスライトがちょっと違う。これ以上はもう触れない。

観客が関与して現すエースオープナーの中では頭一つ抜けてるし、100年後とかでも余裕で生き残っているトリックだと思います。

松田道弘のクロ-スアップ・カ-ドマジック(Amazon)
ルポ-ルのカ-ドマジック(Amazon)

47 The Torn Card

Charlie Millerの作品。

完全に未見。きっと破いて戻すんだろうなぁ~ということしか分からない。

『An Evening With Charlie Miller』という書籍に載ってます。

An Evening With Charlie Miller by Robert Parrish(Lybrary.com)

48 The Universal Card, Method 3

Bruce Cervonの作品。

未見。松田道弘氏のコメントとタイトルから判断すると、いくつか収録されたユニバーサルカードの手順の中のひとつで、ギミックを使ったもの。

ユニバーサルカードは、1枚のユニバーサルカード(ジョーカーだったり、ブランクカードだったりすることが多い)が、観客の選んだカードに近づけると、そのカードへ変化していくという現象のトリックのこと。感覚だけど、観客に選んでもらうカードは3枚程度が多い気がします。

似た現象にワイルドカードがあるけど、ワイルドカードは「複数枚のカードが、観客の選んだ1枚のカードに変化する現象」で、ユニバーサルカードは「1枚のカードが、観客の選んだ複数のカードに次々と変化する現象」って感じ。

個人的に思い出深いユニバーサルカードはFred Kapsが演じていた、Max Mavenの「Impressions」、比較的新し目だと、のじまのぶゆき氏が自身のサブスクでいくつか発表していたのが、印象に残っています。のじま氏は難易度高目のトリックの公開を、サブスクのみにすることがかなり増えたので、興味がある人はサブスクを覗くのありかもしれません。

のじま氏に限らず、自身のサブスクでのみ作品を発表っていうのが主流になりましたね。まぁyoutubeとかそのあたりの無法を考えると必然かなと。

The Cervon File by Bruce Cervon(Vanishing.inc)
パケット・トリック マックス・メイヴェン (著)、 TON・おのさか(訳) (Amazon)
週刊マジオンSP(Fantia)

49 Re-set

Paul Harrisの作品。

古くからありそうな雰囲気を醸し出しているけど、めっちゃ新しい(もうそうでもないか)、「モダンクラシック」なんて言われてたトリック。もうモダンじゃない感じですか?

4枚のAと4枚のJを離して置き、4枚のAが1枚ずつJと入れ替わっていくが、すべてJに変わったと思った次の瞬間、すべてがAに戻り、離した場所にある4枚のJには何も変なことは起きていません。

マジシャンそれぞれが自分なりの手順を演じてるであろうトリック。わたしもカード・トゥ・ポケットと組み合わせた自分の手順を演じていますだ。

現象のバリエーションに、クライマックスにアンチ・オイル・アンド・ウォーター(AとJが交互に混ざる)を採用した「ステラ」や、変化を増やした「Reswindled」がありますが、Paul Harris原案からの直接派生系の方が良いなぁと思いました。

The Art of Astonishment by Paul Harris(Vanishing.inc)(ResetはVol.1)
The Amazing Sally Volume 1(佐藤喜義 作品集、佐藤大輔 著)(モジテジ)
Reswindled by Caleb Wiles(Vanishing.inc)

50 Wild Time

高木重朗氏のワイルドカード。

6枚のジョーカーが、すべてハートの2に変化します。

他のワイルドカードと比べると、テンポよくスピーディーに演じるタイプのワイルドカード。

解説そのままであれば、パケットから取り出して変化を見せるだけなので、ルーティンに組み込むにはそれなりに工夫が必要。過去、テレビの「かくし芸大会」でこのワイルドタイムを、観客に選んでもらったカードで演じれるようにしたバージョンを、芸能人が演じていて感心した覚えがあります(変化後のカードのレイアウトや、終盤の両手のチェンジが印象的なので多分そう)。確か、中山秀征さんにヒロサカイさんが指導に付いていたはずだったので、ヒロサカイさんの作品集の載ってるんじゃないかと思って確認して見たけど(『ヒロ・サカイ マジック・コレクション 』収録の「ワイルド・カード・プリメーラ」のこと)、全然違うかった(´・ω・`)

ゆき
ゆき

まぁ、一度TVで見ただけの記憶なのでなぁ

ちなみに、私が好きなワイルドカードはトミー・ワンダーの「Tamed Card」です。

高木重朗の不思議の世界(Amazon)
ヒロ・サカイ マジック・コレクション(Amazon)
ビジョンズ・オブ・ワンダー 第1巻 日本語字幕版 [DVD](Amazon)

おしまい

ゆき
ゆき

特に結びの言葉とか考えてない。いかがだったでしょうか?構文を使うしかねぇ

皆さんはどのくらい知っていましたか?

知らないのがあれば調べてみるのも良いでしょうし、自分のバリエーションを考えてみるのも良いでしょうし、自分のレパートリーに無い現象を加えるヒントにしてみたり、自分のベスト50考えてみたり、なんならそれをSNSで発信してみたり、そんなことの手助けにでも使ってみてくだされ。

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